"TRUST ME AT YOUR OWN RISK"
「AもAだけど、BもBだよ。」
こういう感じの人が、僕たちの周りにはたくさんいる。もちろん僕自身も、多分に漏れず、こんな「中立」を装う事は少なくない。
「中立」は何より安全である。そして簡単だ。否定していれば、それで済む。物事を理解する必要もないし、何かを主張する必要もない。そして、何かを信用する事も、必要ないのだ。
社会に出ればこの「中立」というポジションが、いかに役立つか、身にしみてわかる場面も少なくない。何か信用することは、立場を取る事、そして責任を負う事である。場合によっては敵を作る事にもなる。
その反面、いつのまにか僕たちは、中立を優先するあまりに、何かを「信用する能力」をロストしてしまったのではないだろうか…。
「新聞が…」「国が…」「○○さんが…」
「信用する能力」をロストしたときから「鵜呑み」が始まる。「鵜呑み」は「中立」と同じぐらい楽で無責任だ。だが「鵜呑み」がもたらす無責任は、いつか自分に還ってくる、そういう時代になったのだ、と、そう思う。
当り前のことだが、信用とは懐疑から始めるべきだ。
「信用しようとする事柄」に対して疑問を想起し、自分の知識と知見、さらに新たな検証を加えてその疑問を消去していく、信用とは、こんな作業の繰り返しだと思うのだ。
そして、これらの作業へのモチベーションとして機能するものが、僕の「人間としての倫理」だと自覚している。
最初に、大前提の事実確認をしなくちゃいけない。
宮崎県のHPに以下の記述がある。
平成24年10月に、「グリーンサンド」で土地造成された西川内地区周辺水域の水質検査(略)を実施しました。
「グリーンサンド」とはフェロニッケルスラグの製品名のこと。
黒木さんが主張する「造成工事」は実在する。
「大量のフェロニッケルスラグが山に埋められている」
これは紛れもない事実なのだ。
<⑥につづく>