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2014年12月8日月曜日

その土地はどこへ?





その土地が誰の所有であろうとも

フェロニッケルスラグは永久にそこにとどまり続ける。


以前、一回り以上年上の知り合いに相続の話があった。地方にお住いのお義父さんが亡くなられた時のことで、親族で葬儀を済ませ、その後、相続の話になったそうだ。

「これで、悠々自適じゃないですか?」、と僕。

「いやぁ、兄弟4人だもの、大したことないよ~。ところでね…」

彼の話によると、生前に本人がいろいろと準備していたので、相続の話自体はスムーズだったのだが、困ったのは農地と山林だったいう。彼は僕と同じで、東京近郊に住んでいる。結局は、地元に住んでいるお義兄さんに任せることにしたのだそうだ。

「山林持ってるなんて、なんかいいじゃないですか。」と僕。

「いやぁ、それがすごいところにあってね、人なんか入れないんだよ。」

亡くなられたお義父さんも元々は半勤半農の兼業で、とてもじゃないが、山までは手が回らなかったのだそうだ。地元に住むお義兄さんも勤め人、農地は農協に任せ、山林は保安林にするか、返納するか、そんな感じなのだそうだ。

「先祖代々、子々孫々」

そんなイメージを持っているのは、僕のような者だけかもしれない。

確かに昔は、山林は財産だった。もちろん今も山林で生計を立てている方もいるだろう。だが、機械化の進んだ農業と違って、山林で収入を得るには知識と労力が要る。運が良ければ、タケノコやマツタケ等が採れて季節の臨時収入にはなるかもしれない。しかし日本の大半の山林には、もう昔ほどの財産価値がないのだろう。



ここからはまた、僕の推察だ。

そんな山林に「降ってわいた」儲け話、地権者たちは飛びついたのだろうか。

前回も記述したが、この「土地造成」は彼らが自発的に計画し、資金を用意して行った事業とはとても思えない。「埋めさせてやった」のだ、当然「土地造成」の費用は事業者側が負担し、彼らは何がしかの利益を得ていたと、考えるのが当然だろう。

その利益がどんな形なのか…、その話はまた別の機会にするとして、ひとつ考えたいポイントがある。

それは「フェロニッケルスラグは永久にそこにある」、ということだ。

宮崎県が「有価物」と判定している以上、「土地造成」に使われたフェロニッケルスラグは地権者たちの財産ということになる。

今の地権者もやがて代替わりする。その土地も、いつかは相続になる。フェロニッケルスラグは永久にそこにある。当然、相続者は「フェロニッケルスラグごと」相続しなくてはならない。リスクと共に、それこそ「子々孫々」だ。

話はここに留まらない。

人口減少や過疎化が言われる日本の地方都市で、その一家が代々永久にその場所に住み続け、必ず子孫を作り、相続し続ける保証はどこにもない。いつか手放さざるを得ない時が来る可能性は少なくない。

その時に、フェロニッケルスラグの埋まった土地は転売可能なのだろうか?

現在の「不動産鑑定評価基準」には土壌汚染調査は欠かせない。必ず調査が入るはずだ。その調査で、この土地はどんな評価になるのだろうか?購入者に通知する義務は生じないのだろうか?

「土地造成」された民間の土地は、通常、販売されたり賃貸借されたりする。そこには宅地建物取引業法など、土地利用に関する法律がある。関連法との整合性が取れているのか…、調べてみる必要がありそうだ。


フェロニッケルスラグは永久にそこに留まり続ける。

その土地はどこへいくのだろう。



<おわり>




2014年12月5日金曜日

無過失責任



黒木さんのブログに登場する人物たちは皆どこか不可解だ。

中でも、最も不可解なのは3人の「地権者」だろう。

皆それぞれが、自分の所有する山林にスラグを埋めさせている。

その構造について、少し推察をしてみることにした。



「製錬所のゴミを埋めさせてやっている。」

地権者たちのこの認識は共通しているようにみえる。「○○に頼まれた」「山を提供した」「貢献している」、そんな言葉が印象に残る。

ここで思うことは、彼らの決断が受動的要因、つまり「誰かに言われてやった」ということだ。自分の所有する山林を有効活用しようと思い立ち、自ら事業計画を立て、資金を調達し、その工事を依頼する…、彼ら地権者に、そういった「自分の意思」があったとはとても思えない。

そこには、何がしかの「利益」があって然るべきだ。だが、それだけなのだろうか?地元の有力企業からくる話、「断れば角が立つ」的な地縁圧力が後押しして、「利益」と引き換えに「ゴミを埋めさせた」、そんなネガティブさ、「喜んでやったわけじゃない」感じがする。



「製錬所が安全と言った」「市役所が許可したはず」

こんな話は往々にして無責任だ。「頼まれて、(仕方なく?)埋めさせた」、それが彼らのポジションだ。事業はすべて他人任せ、当然、責任なんかとるわけがない。それどころか、何かあったら自分たちも「だまされた」「被害者だ」ぐらいの心情だろう。

そんな地権者たちに、黒木さんの言葉は響いているのではないか?

彼らだって薄々は感じているだろう、「フェロニッケルスラグは本当に大丈夫なのか…」っていうことを。だから、黒木さんが問い詰める現実に目を背けたいのだ。彼女の言葉は、地縁圧力を言い訳に土地を汚した「彼らの弱さ」を浮き彫りにしているに違いない。

後は「フェロニッケルスラグ安全神話」にすがるしかないだろう。


… ここまでは僕の推察だ。




無過失責任

ところで地権者たちは、自分たちのリスクを理解しているのだろうか?

環境汚染が発覚した場合、汚染対策の費用はその原因となる行為をした者が負担するという、「汚染原因者負担の原則」がある。当然、「原因となる行為をした者」なので、「100%地権者の責任か」という判断はあるものの、内容を承諾をして、利益を得ていれば責任を免れることは難しいだろう。

さらに、環境関連の法律には「無過失責任」が認められている。

通常の損害賠償請求では、その行為が「故意」か「過失」かで責任の度合いが違ってくる。ところがこの「無過失責任」は文字通り、「過失は認めない」ということ、つまり汚染が発覚した時点で、その責任は原因者がすべて負う、ということになる。

その時になって、「わからなかった」「知らなかった」は通用しないのだ。



<おわり>




2014年12月3日水曜日

住民の合意

(国立感染症研究所 村山庁舎 TBS 報道特集 11月29日より)


こんにちは、ボーンズ88です。

今年、西アフリカで猛威をふるっている「エボラ出血熱」。日本でも「感染の疑いのある方」が数名出たことで大変な話題になりましたね。

「ところで、それとスラグ問題、どう関係があるの?」

… ポイントは、そこなんだよね・・・。

そこで、11月29日に放送されたTBS「報道特集」から、内容を一部抜粋して今回の話を進めます。

 → 動画はこちらで。




ご存知の方も多いと思いますが、有効な治療法がなく致死率も高い病原菌等を研究できるBSL4(Bio Safety Level)研究施設は、日本国内では稼働していません。

その理由は「住民が反対している」からです。

「住民の皆さんは、どうして反対しているの…?」

BSL4研究施設である「国立感染症研究所 村山庁舎」は住宅密集地にあります。

(中央に見える白青色の建物が国立感染症研究所 村山庁舎)


この施設が建設されたのはもう30年以上前なのですが、その時に周辺住民に十分な周知がされず、それがBSL4研究施設であることは建設の後から知らされたのだそうです。

「でも、国がやってるから安全なんじゃないの…?」

… そうだといいんだけどね・・・。

福島原発事故以降、こんなこと言いだす人は、「何かの目的でそう言っている」と、思った方がいいくらい、国に対する信頼は失墜しました。特に危機管理については先進国中最低だと言ってもいいと思います。

この施設も計画当時は、「住民には内緒で造って、事故が起きたらみんな死んでね」ぐらいの感覚で進められたものだと思います。「情報隠ぺい」と「泣き寝入りさせる技術」は、日本政府が帝国時代から受け継ぐ「伝統芸」と言っても過言ではありませんね。

そこで住民は署名活動をして、市議会議員が動きました。




そして「住民の合意」が整って、この施設は30年以上稼働していないのです。

今回、エボラ出血熱の対応を迫られた政府は、早速、塩崎厚労相が立地自治体である武蔵村山市へ訪問、藤野市長に「施設の稼働に向けた協議」を打診しました。




「協議はするが、最終的には市民の理解を得ることが大前提だ。」

藤野市長は記者会見でそう語りました。



「ところで、これがスラグ問題と、どう関係があるの…?」

この国立感染症研究所 村山庁舎は、恐らく「国際基準を充分に満たした立派な施設」だと思うのです。何か法的に問題があるとは思えません。

「国としてBSL4研究施設は必要だ。」という人もいます。

「施設は安全だ。」と厚労省や文科相は言うでしょう。

それでも「住民の合意」がないと、施設は稼働できません。

これが「政治的な問題解決」だと思うのです。

「法律的にOK」だからといって、何でもできるわけではありません。

そこには「住民の合意」が必要なのです。



「フェロニッケルスラグの山間埋土」問題。

相手方は「住民の合意」を形成させまいと、いろいろ手を尽くしていますね。

「寝た子を起こすな。」

それが「黒木さんへの裁判」の本質ではないのかな…、

僕にはそう思えます。



<おわり>

【お詫び】
ブログのタイトルを「Dust n' Bones 偽計のスラグ」((前)スラグの偽計)に変更しました。申し訳ありません。急造ゆえ、これからも変更点があるかもしれません。その際はご容赦ください。


2014年12月2日火曜日

Dust n' Bones 偽計のスラグ





こんにちは、ボーンズ88です。

宮崎県日向市に在住する主婦の黒木さんがネット上でその現状を訴えた

「日向製錬所 産業廃棄物問題」

それについて、単独のブログを立ち上げることにしました。

「Dust n' Bones  偽計のスラグ」


ネーミングの由来は意外と安易で、地元の方はフェロニッケルスラグを「ダスト」と呼んでいるらしいことと、僕の「ボーンズ」から、Guns n' Roses の "Dust n' Bones" という曲名を思い出し、それをそのままタイトルにしました。

これにともない、これまで自分のブログ「追憶の骨(bones)」で書いていた、「産業廃棄物と闘うひとりの主婦①~⑥」をこちらに移管しました。



「どうして、わざわざ別のブログにしたの…??」

第一の目的は、この問題に自分なりに関わってみようと思ったからです。

トップの画像を見てください。まさに大量のフェロニッケルスラグが山に埋められています。事業者と行政はこれを「土地造成」だと言っています。

黒木さんは「グリーンサンドはゴミだ」と言っています。

僕にもそう見えます。

これは「スラグのリサイクル」なのか?それとも「産廃の山間埋土」なのか?

不思議に思った僕は、この件いついて少しづつ調べてみることにしました。



スラグのリサイクル

調べ始めてわかった事は、これは金属精錬する際に大量に排出される、有毒性の高い「金属鉱さい」を、最近の技術によって無害化し、製品化して、生産コストを大幅に抑えようとする「大きな流れ」の一環にあるということです。

地方の一企業とその自治体だけで、こそこそやっている話ではありません。企業、業界、地方自治体、国、研究機関などが一体となって取り組んでいる事業なのです。

ところが、その実態はどうでしょうか。画像の場所は、人目に付きにくい山間部です。そこにスラグを埋土しています。これは「リサイクルの名を借りた産業廃棄物の不法投棄」ではないのか。そう思えてならないのです。



僕にできること

しかし、この問題は宮崎県日向市で起こっている事、東京近郊に住んでいる僕にできることは、そう多くはないかもしれません。

ただ僕は、自分なりに、この件について知りたいのです。

そして、理解できた事を少しづつでもいいから発信する。

そのためのブログにしようと思っています。



<おわり>


2014年11月25日火曜日

産業廃棄物と闘うひとりの主婦 ⑥


(環境省から放射性廃棄物の処分場に指定された、宮城県加美町の住民反対運動)




「人生の重大事」というのは、突然、それも何の前触れもなくやってくる。

自分の目の前に現れた、厄介でシビアな現実。

「どうすればいいのだろう…?」

その時僕らは、人間としての本質を問われる場面を迎える。



ツイッターとブログで知った、黒木さんの産業廃棄物問題。

2年前、突如目の前で始まった「造成工事」、ダストが飛び散り、子どもたちの咳が止まらない。現場に立ち入ってみると、そこには地元の有力企業が排出した「フェロニッケルスラグ」が、大量に山に埋められていた。

こんな現実が、突如現れたら、あなたならどうするだろう…?

彼女のブログには、曖昧な事しか言わない事業者、逃げる行政、黙殺する地元新聞、陰湿な報復、沈黙していく住民…、そんな地方の実態がよく描かれている。「誰もわかってくれない」、それでも彼女は抗議を止めなかった。

繰り返される彼女の言葉はシンプルだ、それが次第に、ボディーブロウのように響いてくる。切実さが伝わってくる。「責任取ってください」、家族のためにそう叫ぶ彼女の姿は、女としても母親としても、最高にカッコいいじゃないか、僕はそう思う。


ネットメディアのIWJが、黒木さんを直接取材した記事がアップされている。ぜひ、読んでみてほしい。

【IWJルポルタージュ】宮崎県日向市在住の主婦をめぐる裁判はSLAPPなのか?! ~黒木睦子さんと日向製錬所を直接取材(前編)







「フェロニッケルスラグが山に埋められている」

これは現実だ…、とすると数々の疑問が浮かぶ。

この「事業の目的」は何なのだろう…?

「土地造成」なのか、それとも「産業廃棄物の埋土」なのか?

「土地造成」とするなら、なぜフェロニッケルスラグを埋める必要があるのか?位置的にそれほど利用価値のないこの山林を、何の目的で「土地造成」するのか?地権者はフェロニッケルスラグを購入したのか…?

逆に、「産業廃棄物の埋土」だとするなら、これは「産廃処分場」なのか?許可は得てるのか?環境対策はされているのか…?

そして、フェロニッケルスラグは安全なのか…???

今後、少しづつこの検証を進めたいと思う。




(「決断」とは「和解」のこと、唐突に子供の話題を上げ、和解を迫っている)


現在、黒木さんはツイッター上で複数の「関係者らしき」人間から、このような悪質な「嫌がらせ」を受け続けています。

もし、彼女のツイッター(@mutsukuroki)を読んで、ご自分の判断で彼女を信用し、応援できるようでしたら、ツイッターのフォロワーになってあげてください。よろしくお願いします。


<⑦につづく>

2014年11月21日金曜日

産業廃棄物と闘うひとりの主婦 ⑤



"TRUST ME AT YOUR OWN RISK"


「AもAだけど、BもBだよ。」

こういう感じの人が、僕たちの周りにはたくさんいる。もちろん僕自身も、多分に漏れず、こんな「中立」を装う事は少なくない。

「中立」は何より安全である。そして簡単だ。否定していれば、それで済む。物事を理解する必要もないし、何かを主張する必要もない。そして、何かを信用する事も、必要ないのだ。

社会に出ればこの「中立」というポジションが、いかに役立つか、身にしみてわかる場面も少なくない。何か信用することは、立場を取る事、そして責任を負う事である。場合によっては敵を作る事にもなる。

その反面、いつのまにか僕たちは、中立を優先するあまりに、何かを「信用する能力」をロストしてしまったのではないだろうか…。



「新聞が…」「国が…」「○○さんが…」

「信用する能力」をロストしたときから「鵜呑み」が始まる。「鵜呑み」は「中立」と同じぐらい楽で無責任だ。だが「鵜呑み」がもたらす無責任は、いつか自分に還ってくる、そういう時代になったのだ、と、そう思う。

当り前のことだが、信用とは懐疑から始めるべきだ。

「信用しようとする事柄」に対して疑問を想起し、自分の知識と知見、さらに新たな検証を加えてその疑問を消去していく、信用とは、こんな作業の繰り返しだと思うのだ。

そして、これらの作業へのモチベーションとして機能するものが、僕の「人間としての倫理」だと自覚している。







最初に、大前提の事実確認をしなくちゃいけない。

宮崎県のHPに以下の記述がある。


平成24年10月に、「グリーンサンド」で土地造成された西川内地区周辺水域の水質検査(略)を実施しました。

「グリーンサンド」とはフェロニッケルスラグの製品名のこと。

黒木さんが主張する「造成工事」は実在する。

「大量のフェロニッケルスラグが山に埋められている」

これは紛れもない事実なのだ。



<⑥につづく>



2014年11月19日水曜日

産業廃棄物と闘うひとりの主婦 ④






「の~んびり、田舎暮しでもしようかな~。」

東京郊外の住宅街、非人道的な満員電車の中で、こんな妄想にふけて、現実逃避をしているのは、きっと僕だけではないだろう。

しかし、それがいかに「非現実的な妄想」であるか…。

黒木さんの書いたブログには、地方の現実がよく表れている。



彼女の書いた文章は、「少女マンガ」みたいな感じがする。

「いつ」「どこで」「何をしてる場面」…、そんな構成要素、いわば「マンガの背景画」みたいな部分の記述が少ないので、これを記録として読もうとすると、少々解かりにくい部分がある。

その反面、「誰が」「何を言った」という記述はしっかりしている。まるで「マンガの登場人物」が大きいコマでセリフを語るように、言葉のやりとりがしっかりと記述されている。

この感じは、特に黒木さんだけでなく、多くの女性の文章や会話の中に表れる「共通の特徴」ではないかと僕は思っている。一般に「表象の事実認識」にフォーカスする僕たち男性には、若干の翻訳作業が必要なのだ。

「彼女は、何を思ってこれを書いているだろう。」

これを、インプットしておかないと、彼女の文章の本質は見えてこない。






彼女は一生懸命に書いている…、僕はそう思う。

うわべだけでザッと読むと、毎回同じように感じる話の数々、決して一般的に読みやすいとは言えない文章、きっと彼女自身も、「伝えきれていないことの多さ」に、歯がゆい思いをしているのではないだろうか。

PCやスマートフォン、ブログやツイッター、そんなツールを流暢に使いこなして、日常をエンジョイしているタイプの人には、どうも思えない。作業には随分と時間や手間がかかったのではないだろうか。

「彼女は、何を思ってこの文章を書いているのだろう…?」

僕は想像してみた。

… この人は、悲しいのかな・・・。



人には慣れ親しんだ土地がある。

日本全国にある、名前も知らない山や川。通りすがりの人間には一過性の風景かもしれない。しかし、そこに暮し、生活を営んできた人間にとって、それは「かけがえのない郷土」、大切な自分の一部なのだ。

そこへの愛着の深さは、僕のような人間には推して知る由もない。

「フェロニッケルスラグが、目の前の山に埋められている」

彼女はそれがイヤなのだ、耐えられないのだ、僕はそう思う。

きっと悲しいだろうな…、と。

これはその土地に暮らす人間の「尊厳の問題」なのだと思う。



彼女の文章によって少しだけ現状を知った僕が

「これをどう判断するのか」

これは僕自身に問われた「倫理の問題」に他ならない。

証拠や調査、そしてロジック、そんなものは後からでいい。





<⑤につづく>

   ★ 黒木さんのブログは証言の塊、今後少しづつ取り上げていきます。

2014年11月16日日曜日

産業廃棄物と闘うひとりの主婦 ③







「いつの間にか僕は、励まされていた」



それまで、ツイッターは僕にとって単なる「読み物」だった。

配信されるニュースや、何人かの「気に入った」個人のコメント、不意の事故や天災についての情報、それを読むだけのメディアだった。

ある意味、僕のタイムラインは目的に沿って整頓されている。

そこに、誰がリツイートしたのか、ある女性のツイートが飛び込んできた。

「ゴミは持って帰ってください」

… 何だろう、これ…?

初めて見た黒木さんのツイート、今年の3月の事だった。



ツイッターには「タイミング」という、縁のようなものがある。

膨大な情報が寄せられてくるタイムライン、もし時間が1時間でも違っていたら、僕が彼女のツイートを見ることはなかっただろう。

それからも数日に一度、彼女のツイートは僕のタイムラインに現れた。

「知事はなぜ会おうとしないのですか」

東京郊外の通勤ラッシュ、配信されるニュース、コラムニスト…、そんな環境で見るツイッターの中で、彼女の言葉は、おびただしい生々しさを放っていた。「きっとこの人は本気なんだ」、そう思った僕は、彼女をフォローすることにした。







それでも、僕にとって彼女の話は他人事、ツイッター上での「読み物」のひとつに過ぎない…、僕自身がそう思っていたし、そのはずだった。

「製品じゃないです、ただのゴミです」

フォローを始めて、連日見かけるようになった彼女のツイート…。いや違う、正確にいうと、「見かける」のではない、僕は自分から、彼女の言葉を探すことが日課となっていた。

「ゴミはもって帰って、自分の前に積んでください」

こんな「人間として当たり前」のことを、
なぜツイッターで叫ばなければならないのだろう…。



彼女は膨大な理不尽を抱えている…、僕はそう思った。

そして中身は違うけれど、同じような理不尽を僕も抱えている。

もしかすると、この理不尽は、日本中に蔓延しているのではないか…。

「責任取ってください」

そう言いたい相手が、この国に何人いるだろう…。



… 言うべきことは、言わなくちゃいけない。

いつの間にか僕は、彼女の言葉に励まされていた。


そんな感情がリンクして、すっかり他人事ではなくなってしまった僕は、事の真実が知りたくなって、彼女のブログを読むことにした。


<④につづく>

2014年11月14日金曜日

産業廃棄物と闘うひとりの主婦 ②







こんにちは、ボーンズ88です。

黒木さんの初公判(原告 (株)日向製錬所)の速報です。

今回の公判を傍聴された笹田惣介さんのツイートです。





今日は第1回、口頭弁論という事で、原告((株)日向製錬所)からの提出証拠や被告(黒木さん)からの答弁書の確認、また今後の裁判のやり方などについて話し合われたようです。

次回、第2回公判は1月22日に決まりました。


今日の裁判に、黒木さんはひとりで立ちました。

傍聴人は36名(満席)、報道が5社来ていたそうです。

また裁判の後、有志者による「支援の会」ができました。

代表になられた日南市在住の三浦ばんしょうさん(@HCR_OPCOM)は、何と1週間、裁判所の前でハンガーストライキを実行されました。




すごいですね、ありがとうございました。


産業廃棄物問題をひとり訴えてきた黒木さん、「支援の会」もできて、これから解決に向けて少しづつ進んでほしいと思います。

ツイッターのフォロワーも15000人になり、大きな反響を呼んでいます。このことは日向市も宮崎県も知っているそうです。報道も5社集まりました、どんな報道になるかチェックしていきたいと思います。

今回は、(株)日向製錬所が「スラップ訴訟」を起こしたことが、逆に人々の関心を集める大きな契機になったのではないかと思います。



とはいえ、問題は山積みです。

(株)日向製錬所は「フェロニッケルスラグは無害だ」と主張しています。

しかし、黒木さんが自主的に検査した数値の環境汚染が進行していけば、短期間のうちに、確実に人体に影響が出るでしょう。

人が病気になってからでは取り返しがつきません。

有毒物質に汚染された山や川は、取り戻すことができません。

僕にも何かできることはないか、考えてみたいと思います。







<③につづく>

2014年11月13日木曜日

産業廃棄物と闘うひとりの主婦 ①





こんにちは、ボーンズ88です。

今回はお知らせしたいことがあって、これを書いています。

まずは、このツイートから。




「ええっ~、これ、どういうことなの…?」

宮崎県日向市にお住いの主婦「黒木さん」のツイートです。

近隣の山に、ある日突然「フェロニッケルスラグ」という砂状の物質が、大量に投棄され始めました。

「『フェロニッケルスラグ』って、一体何なの…?」

「ステンレス」ってあるよね、錆びにくい金属製品。そのステンレス鋼材の材料が「フェロニッケル」、で、天然の鉱石から「フェロニッケル」を取り出した、副産物を「フェロニッケルスラグ」っていうんだよ。

日向市にある「(株)日向製錬所」という工場がこれを造っていて、「(有)サンアイ」っていう運送業者がこれを山まで運んで投棄しているんだ。

その様子、動画で見てみましょう。




「この『フェロニッケルスラグ』は有害なの…?」

排出元の(株)日向製錬所は「無害だ」と言ってるんだよ。

でも、現地は「粉じん」がすごくて、黒木さんもお子さんも「咳がとまらない」って訴えてるんだ。動画からも雰囲気はわかりますね。

で、このツイートみて下さい。





「ええっ!ヒ素50倍とかって…。」

そうなんだよ。これは近くの川の様子。




「なんか、白く濁ってるね…。」

この川の水は下流の田んぼや畑で使われていて、さらに日向市内を流れる大きな川につながっているんだよ。


主婦の黒木さんは当初、運送会社の「(有)サンアイ」や排出元の「(株)日向製錬所」に訴えたけど誠意ある回答は全くもらえなくて、日向市役所市議会議員、さらに警察宮崎県庁まで行ったんだけど、これも全然ダメ。地元の新聞社にも無視され続けたんだ。

「ええっ~、ひどいね。」

それで、事実をブログに書いて、ツイッターを始めたんだよ。

そうしたら逆に、「ブログとツイッターを削除しろ」って、(株)日向製錬所と(有)サンアイから名誉棄損で訴えられたんだ。

「えええっ~~!!」





(株)日向製錬所は、同じ宮崎県で「土呂久ヒ素公害」を起こした大企業、「住友金属鉱山(株)」の子会社です。

近年、こうした「大企業が個人を黙らせるために裁判する」ケースが日本で多発しています。このような裁判を「スラップ訴訟」と言います。

主婦の黒木さんは、弁護士をつけず、ひとりで裁判に臨みます。






僕からお願いがひとつあります。

黒木さんのブログ
「宮崎県日向市 産業廃棄物のゴミの山が目の前で非常に困っています」
黒木さんのツイッター
@mutsukuroki

これを読んで、内容を信頼し、応援できるようでしたら、「ツイッターのフォロワー」になってほしいのです。

「黒木さんの行動を多くの方が見ている」

それが企業へのプレッシャーになり、黒木さんの力にもなるはずです。

もうすぐフォロワーは15,000人を超えます。

よろしくお願いします。


<②につづく>

2014年2月7日金曜日

とあるブログの全文転載 (7)


宮崎県日向市  産業廃棄物のゴミの山が目の前で非常に困ってます

前社長は、謝って認めていました。・・辞めましたけど。 警察も保健所も手を出せないフェロニッケルスラグ  2014年2月7日

平成26年2月6日   

昨日に続き、天気は雨です。 
雨が降ってるからと、昨日からダンプでゴミを大量に持ってきては捨てているけど、止めてもらえますか。


じゃんじゃんひっくり返していきます。


雨が降れば、染み込んで、その水が下流域の田んぼに行きますが、米はどうするつもりですか。
黙って持ってくればいいってものではないでしょう?
黙ってやってしまえば良いと、ゴミを持ってきているのですか?

(有)サンアイ( 金丸喜輝氏 090-1515-0971 ※何でも問い合わせ係だそうです ) 

わざわざ人の土地にゴミを持ってこないで下さい。 
ゴミじゃないというなら、(有)サンアイの自分の土地に積んでください。


有害だから人の所に、積むのですか?
有害でないなら、何故自分の所に積まないのですか。
地権者は、(有)サンアイに頼まれて埋めさせよる、と言ってます。
有害物質を持ってこないで下さい。子供が困ります。片付けないなら、病人が出たら責任をとって下さい。

防塵マスクなしで作業している従業員


みんなほとんどしてません。させなくていいんですか?


 (株)日向製錬所の早川直伸氏は、フェロニッケルスラグを扱うときは、防塵マスクに防御メガネをしてますよ 。 

人は困っても自分は困らんからですか。


(有)サンアイの社長 金丸喜輝さんは、私に「おまえはオレの会社を倒産させる気か!」 と言いましたが、これしきの私が言うくらいで倒産するなら、最初からそういう事しないで下さい。


宮崎県内のあらゆる警察署に相談しましたが、「警察も保健所も手が出せないものがあるんです。」 と、言われました。  

(株)日向製錬所のフェロニッケルスラグとは、そういうものだそうです。

それじゃ困ります。

(株)日向製錬所のフェロニッケルスラグを扱う場所は、

こんなマスクじゃないですよ

(株)日向製錬所の早川さんがしてたのは、こんなやつです

防御メガネもしてました

要するに、仕上げはこんな感じです。防毒マスクになりました。


以前、(有)サンアイにいた当時の社長、佐藤勝伸さんは、辞めるときに、くろきの実家に来ました。

佐藤勝伸さんは、 「迷惑かけました。すみませんでした。私はもう、((有)サンアイ)辞めますので。」 と、謝りに来たそうです。

金丸喜輝さんも、「これは(フェロニッケルスラグ)使う用途がねぇとよ、」と、言ってましたが、 何でわかってて、ゴミを持って来るのですか?

早く、あのゴミを片付けて下さい!
人の所に積まずに、持って帰って下さい!

このブログを見て削除要請するくらいなら、あのゴミを片付けて下さい!


何度言いに行っても、いつも社長のいない会社です。
現場の従業員は「おるはずじゃが~」と、言ってます。


2014年2月4日火曜日

とあるブログの全文転載 (6)


宮崎県日向市  産業廃棄物のゴミの山が目の前で非常に困ってます

日向警察署 その2 写真を付けました。文字も大きくしてみました   2014年2月4日

警察の人は、 

「県を巻き込むおおごとになるから、グリーンサンド(フェロニッケルスラグ)を検査できない。」

「くろきさんが、県に片付けるようにじゃんじゃん言って下さい。私が(宮崎県警 生活環境課 戸松氏)言っていたと、じゃんじゃん言ってください。」

と、 県(循環社会推進課 後藤泰三氏)と話し合って、グリーンサンド(フェロニッケルスラグ)は有害であるけれども、何も出来ないと認めました。警察では何もできないから、その代わり、くろきさんが県にこのゴミを片付けるよう言いに行って下さいというのです。

県にどうにかしてくれるよう、私たち夫婦は言いに行きます。ゴミが降ってきて子供が咳が止まらず、非常に困るので、何度も、何度も行きました。しかし、県は受け入れてくれませんでした。

日向警察署の署長 古家 圭一郎氏は、主人の会社の会長を、電話で警察署に呼び出したそうです。そして、私たちが困っている(株)日向製錬所のゴミの問題のことで、警察署長から、いろいろ話しを聞いたとの事でした。にもかかわらず、主人は、会長からしこたま叱られたのです。会長は、わたしたちの行動は全て分かるから、という言葉も言ったそうです。日向警察署長は、陰でコソコソ何をしてるのでしょうか?

なにを、どういう様に、日向警察署長は会長に話したのでしょうか?  

主人はなぜ、叱られなきゃいけないのですか? 主人が会長から叱られるような事をしたのでしょうか? 製錬所のゴミが降ってきて、子供が非常に困るから、あちこちに相談に行っているのが 日向警察署長は気に入らないようです。警察は動かずにいて、おたくの署員からあちこち行くようにも言われているのですよ。陰で人にしゃべるくらいなら、警察で堂々とこの問題を処理して下さい。

問題の処理も出来ずにいて、関係のない者を巻き込むというのは、どういう意味でしょうか? 意味をはっきり説明して下さい。関係のない者を巻き込んで、内輪揉めさせる事が古家圭一郎さんは嬉しいのですか? 署長だから何してもいいっていうのは、あまりにも都合が良すぎるんじゃないですかね。 

警察署長たる者が、汚いやり方で来ます。

自分の息子が同じような事されたら、古家さんは黙ってられるのですか?
うちの主人は、あなたがした行動の中でも、生活の為、毎日会社に行って仕事をしてるのですよ。
あなたの息子が、うちの主人の立場だったら、あなたのような人は、おそらく黙ってないでしょう。
汚いやり方をするくらいですから、わたし以上に言うでしょうね。  

自分がされて嫌な事は、人にしないという事くらい分かりませんか?
署長ともあれば分かると思いますが、堂々とわたしたちに直接言えば良いと思います。

男のくせに口が軽いです。

何か理由があったから、会社を使ったのだと思います。 古家署長に、会長にどう話しをしたのか直接会って話を聞く為、わたしは日向警察署に行きました。 

直接、署長室とやらに行きました。本人は居ました。でっかい声で笑ってました。  

日向警察署は、「いつも忙しい」とか「席を外している」ばかりです。
 一日二日じゃないです。年がら年中です。
本当にそうなのか、実際、その場に行きました。署長室という部屋で、大きな声で笑ってるじゃないですか。

いつものように、他の職員がなんやかんやではっきりとした理由もなしに、会わせてもらえませんでした。

逃げていないで、はっきり理由を聞かせて下さい。



警察という権力を振りかざすだけが、警察の役割なのでしょうか?
きちんとしてもらいたいものです。


2014年2月3日月曜日

とあるブログの全文転載 (5)


宮崎県日向市  産業廃棄物のゴミの山が目の前で非常に困ってます

今日も平然と、有害なスラグを捨ててます   2014年2月3日

平成26年2月3日。 今日は、節分ですね。

西川内地区の工事(第➌工区地権者 鈴木富士男議員)はというと、今日もしてます。 (株)日向製錬所の産業廃棄物のゴミを次から次に、ダンプからひっくり返してます。

(有)サンアイの工事現場の那須さんに 

 「誰も相手にせんとやろ? 市や県も警察も。 はい、もう帰んない、邪魔やかい」

と言われます。 市や県や警察は有害とわかってて、そのままにしてます。 見て見ぬふり。 これは私だけ言ってもダメなようです。

警察が来ても、私たちの言い分は聞いてくれません。 向こうの言い分だけ通して、こっちを止めます。

すぐ警察を呼びます。

「ゴミを積んだダンプを誘導してるだけ。」って、ここはゴミ捨て場じゃないのです。



(有)サンアイ(電話0982-54-3939 担当 金丸喜輝氏)

 ※ゴミを運んでるけど、責任は取らないと言っています。


2014年1月30日木曜日

とあるブログの全文転載 (4)


宮崎県日向市  産業廃棄物のゴミの山が目の前で非常に困ってます

日向警察署 その1     2014年1月30日

結局、市や県(担当者が宮崎県警の警察官)が「有害と認めていた」のです。それを、そのままにしている。

国は安全性は認めていませんでした。

経済産業省 「私たちは(株)日向製錬所のフェロニッケルスラグの安全性は認めてません。山に捨ててるのは、ただのスラグです。」

環境省 「市役所や県が水を調べて無害と出たからって、その物(フェロニッケルスラグ)を調べないというは、おかしい。産業廃棄物の恐れがあるので、最寄りの警察署に行くのを進めます。」

と言われたので、日向警察署に行きました。 そこでは生活安全課という担当部署でした。

課長の甲斐淳一氏 が、(株)日向製錬所のフェロニッケルスラグは有害な物であるけれど、 警察では県の判断が産廃と下りないとどうする事もできない、という事でした。

 くろき 「このゴミが降って困るので、警察で、このグリーンサンド(フェロニッケルスラグ)を検査してください。」

 甲斐淳一氏 「困ってるのは分かります。でも、県を巻き込むおおごとになるから出来ない。」

との事でした。私たち夫婦は、このゴミで非常に子供が困っているのでどうにかしてもらいたい一心で頼みましたが、駄目でした。 仕事が終わって、夕方6時に訪問した警察署を出たのは、次の日の明け方4時になってました。

市や県、警察までも(株)日向製錬所のフェロニッケルスラグは有害と認めながらも、何もしない。

宮崎県は、県の利益、市の利益になるなら手段も選ばないという事ですか? 米に害が出てるのに、ただ風評被害になるからと検査もせず、そのまま何もしない。人は食べて、自分は食べないから平気ですか?  自分は困ってないから、人が困ろうがどうでも良いという事ですか。  


小さい者は惨めなもんです。


2014年1月29日水曜日

とあるブログの全文転載 (3)


宮崎県日向市  産業廃棄物のゴミの山が目の前で非常に困ってます

「有害が出てるけど、そのままになります。」 日向市役所総務課 堀田浩一氏     2014年1月29日

残念なお知らせがあります。 

私ばかりが困るわけではないと思うので、一応、日向市在住の方にも報告しておきます。

(株)日向製錬所のフェロニッケルスラグという産業廃棄物について

くろき 「ゴミが降って非常に困っているので、市長に会って話をさせて下さい。」

総務課 堀田氏 「出来ません。」

くろき 「有害な汚染された米が、学校給食にも幼稚園にも出回っている可能性があるけど、良いんですか?」

総務課 堀田氏 「はい、いいです。」

くろき 「あなたじゃ話にならない、市長の話を聞かせてください。」

総務課 堀田氏 「市長から指示が出てるから会わせません。」

くろき 「市長はこの事知ってるのですね?」

総務課 堀田氏 「もちろん知ってますよ、副市長もみんな知ってます。」

くろき 「有害が出てると知っていてなぜそのままなんですか!?」

総務課 堀田氏 「有害が出てるけど、そういう指示ですので対応しません。そのままになります。」

日向市役所も、害が出ていることを知っていました。有害と知りながら、(株)日向製錬所の産業廃棄物を日向市のあらゆる場所に捨てさせ、そのままにしているのです。




2014年1月22日水曜日

とあるブログの全文転載 (2)


宮崎県日向市  産業廃棄物のゴミの山が目の前で非常に困ってます

責任の擦り合い   2014年1月22日

平成24年7月 第❶、第❷工区 西川内地区住民説明会 

(株)日向製錬所は「フェロニッケルスラグは、国も認めた安全なもの。」と、説明しました。

最初は、地区住民説明などなかったのです。 

第❶工区(地権者 鈴木要氏)がほとんど終わった時点で、私たちから言われて、やっと開かれたものでした。 もう、第❷工区(地権者 壱岐和久氏)に取り掛かろうとしてました。

地域住民 「これから万が一、害が出たとして誰が責任を取るのか?」

(株)日向製錬所 「・・・。」

(有)サンアイ  「・・・。」

黙ったままです。  (有)サンアイという会社は、このフェロニッケルスラグをダンプで運んで山を造成する会社です。

地権者の両氏は、「責任は取ります。」と、言っていました。しかし、みんなの手前だったからでしょうか。今では、

地権者 鈴木要氏  「なんで責任取らねかんとか!」 
地権者 壱岐和久氏 「責任は取りません。」

という風に、一変してます。 口先だけでは非常に困るので

 「責任取るなら取る、取れないなら取りませんと、一筆書いてください。」

と、関係者に何回も言ってるのですが、お互いに責任を擦り付け合っていて、聞いて聞かぬふりです。

結局、この工事は完了しました。何十万トンもの有害なフェロニッケルスラグが山に放棄されてます。下流域には田んぼが広がってます。近くは人も住んでいるのです。

風の強い日は、もうもうとスラグが舞って咳が止まりませんでした。 夏の暑い日は、なんともいえない吐き気のする臭いがしました。 

何度も何度も、(有)サンアイに地権者に(株)日向製錬所に、工事を止めるように言いましたが、みんな知らん顔で聞く耳持ちません。

 この写真は第➌工区です。おそらく沈殿槽を作っているのだと思います 


有害な産業廃棄物です。平成26年1月25日現在も搬入中!


2014年1月20日月曜日

とあるブログの全文転載 (1)


あるブログの全文転載をしておく。

宮崎県日向市 産業廃棄物のゴミの山が目の前で非常に困ってます

始まりはユンボでした 2014年1月20日

宮崎県日向市西川内地区に、(株)日向製錬所のフェロニッケルスラグという産業廃棄物が山に捨てられています。

日向製錬所 :「国も認めた安全なものだ。責任は取りません。」

国 :「安全性は認めていない。山に捨ててるのはただのスラグだ。」

日向市役所 :「日向製錬所が安全というから安全。県が産廃でないといってるから産廃でない。」

宮崎県 :「有害であると考えている、私たちも。でも産廃でない。」

宮崎県警 :「困っているのは重々分かっている、でも、県が産廃と認めない限り私たちは動くことができない。」

(有)サンアイ :「日向製錬所が安全といってるので安全。運搬工事をした。責任は取りません。」

なぜ、この事に気付いたかといいますと、主人の実家近くに家を建てようと土地の造成計画していたところ、 予定地の、前の山に置いてあるユンボが日に日に上に上がっていくのでした。

「ダンプも何十台と入って行くし何だろう?」 

ということで調べると、近くの製錬所の鉱砕を廃棄しているとの事でした。

風の強い日には、ゴミが舞って咳込みます。 夏の暑い日は、吐き気が上がるような臭いがします。

責任の取れないような工事は止めてもらいたいです。